遺言書に添えるメッセージ「付言事項」って?

こんにちは、わたべです。

遺言書を作成する際、多くの方が「誰に、どの財産を、どれだけ分けるか」という法律のルール(法定遺言事項)に心を砕かれます。

もちろん、残されたご家族が手続きで困らないようにルール通りきっちり書くことは大前提です。しかし、それと同時にぜひこだわっていただきたいのが、遺言書の最後に書き添えることができる「付言事項(ふげんじこう)」です。

「名前は聞いたことがあるけれど、法的な効力はないんでしょう?」

・・・はい、確かに付言事項に法的な強制力はありません。

しかし、実務の現場において、この数行のメッセージが持つ力は非常に大きいのです。付言事項には、ご家族の未来を守るための「2つの大切な役割」があります。

役割①:起こるかもしれない「揉め事や争い」を未然に回避する

1つ目は、予防法務としての役割です。

たとえば、「長男に家を継がせ、次男には預貯金を分ける」という遺言書を残したとします。

この文だけを見ると、次男さんは「どうして兄貴ばかり優遇されるんだ」と、不満や疑問を持ってしまうかもしれません。

遺産の額や分け方に偏りがある場合、そこから兄弟間の溝が深まってしまったり、争いに発展してしまうケースは少なくないのです。

そこに、付言事項として以下のような「理由」が添えられていたらどうでしょうか。

このように「なぜその分け方にしたのか」という本音の理由が書かれていると、次男さんも「そういう意図があったんだな」と納得しやすくなります。

家族の間で揉め事が起きてしまう原因の多くは、財産の額そのものよりも、「理由が分からないことへのモヤモヤ」にあります。

理由を明確に開示しておくことこそが、未来の争いを防ぐ最高の回避策になるのではないでしょうか。

役割②:家族への「愛や感謝」を自分の言葉で存分に伝える

2つ目は、遺言書という書類に温かい血を通わせるの役割です。

法律のルールに沿った文章だけだと、どうしても事務的で冷たい印象の書類になってしまいます。

しかし、遺言書の本質は、大切な家族へ宛てた「人生最後のメッセージ」でもあるはずです。

付言事項には、法律のようなガチガチの決まりはありません。

あなたの言葉で、自由に家族への想いを綴ることができます。

「ありがとう」の感謝の気持ち(これまで支えてくれたことへの感謝)残される配偶者(夫・妻)へのいたわりや愛の言葉「これからもみんなで仲良くね」というこれからの願い、これらを最後にそっと添えておく。

それだけで、遺言書は単なる「法律の書面」から、「家族へのラブレター」となり、そしてあなたが旅立ったあとのご家族の「お守り」へとなるのだと思います。

今日のまとめ

付言事項は、「揉め事を防ぐ現実的な対策」であり、同時に「大切な人へ愛を伝える最高の手段」でもあります。

この2つが揃って初めて、遺言書は本当の意味で完成するのだと私は思っています。

終活を進める上で、「私の場合は、どんな風に理由を書けば角が立たないかしら?」「感謝の気持ちを言葉にするのが恥ずかしい」と悩まれることも多いかもしれません。

当事務所では、法的に有効な遺言書を設計することはもちろん、あなたの「家族を守りたい」「ありがとうを伝えたい」という想いも一番良い形で大切な人に届くよう、あなたに寄り添って一緒に文章を練り上げていきます。

遺言・相続のお悩みは、遠賀郡芦屋町の行政書士わたべ事務所へ。

皆様の不安に寄り添い、誠実にご支援させていただきます。

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